シャドーイングとオーバーラッピングの違いとは?自分に合ったおすすめ学習法の選び方も解説

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  • オーバーラッピングとシャドーイング、どっちが自分に合った学習方法か知りたい

80点英語ブログ運営者のゆうです。

英語リスニング力の習得に効果的なシャドーイングとオーバーラッピングは、トレーニング方法が似ているため適当に選んで取り組んでしまっている人も少なくありません。しかし、2つの学習効果には明確な違いがあり、英語学習の目的に応じて上手く使い分ける必要があります。

そこで本記事では、シャドーイングとオーバーラッピングの違いについて、トレーニングのやり方、期待できる学習効果、自分に合った学習方法の選び方の3つの点から解説していきます。

シャドーイングとオーバーラッピングのやり方の違い

シャドーイングとオーバーラッピングのやり方には、以下2つの違いがあります。それぞれ詳しく解説していきます。

  • シャドーイング:①音源よりワンテンポ遅れて発話する|②スクリプトを見ない
  • オーバーラッピング:①音源と同じタインミングで発話する|②スクリプトを見る

シャドーイングのやり方

シャドーイングでは、英語音源を聞いて0.5秒〜1秒ほど遅いタイミングから追いかけるように声に出して同じ英語を発話します。自分の発声よりワンテンポ早く聞こえてくる音源の正しい発音やリズムをきちんと聞きとって、正確に音源の音を再現することを心がけてください。

シャドーイングのイメージ

【教材の英語音源】I would like to talk about what are important things in my life.

【シャドーイング】(0.5秒〜1秒ほど待機)I would like to talk about what are ‥

学習者の英語レベルにもよりますが、基本的にシャドーイング中音源スクリプトを見ません。視覚からの英文情報に頼らずに自分で聞きとった英語の音を再現するプロセスを繰り返すことで、純粋な英語の聞き取りスキルの向上を実現できます。

>>シャドーイングの具体的なやり方の解説はこちら

>>シャドーイングの学習効果を底上げするコツはこちら

オーバーラッピングのやり方

音源を聞いて声に出して英語を発話する点はシャドーイングと同じですが、オーバーラッピングでは英語音源と同じタイミングで自分も発話します。つまり、教材の音源と自分の声が同時に聞こえてくることになります。

オーバーラッピングのイメージ

【 教材の英語音源 】I would like to talk about what are important things in my life.

【オーバーラッピング】I would like to talk about what are important things in my life.

音源と同時に口を動かして発話するためには、聞きとった英語の音をマネするシャドーイングのやり方だと間に合いません。オーバーラッピングでは手元に音源スクリプトを用意して、お手本となる音源に対応する英文に目を通しながら声に出して読んでいきます。

シャドーイングとオーバラッピングの学習効果の違い

シャドーイング:総合的なリスニング実践力が身につく

シャドーイングでは、聞きとった英語の音を頼りにお手本の英語音源を忠実に再現するため、英語の聞きとりプロセスに重点を置いています。シャドーイング中は口を動かして英語を発声しつつ頭の中では自分が話している内容・意味も常に意識するため、英語の音だけでなく意味も聞きとれる総合的なリスニング実践力が身につきます

オーバーラッピング:正しい発音やリズムが”効率的に”身につく

オーバーラッピングでは、英語音源を聞きながらスクリプトを見て発話するプロセスを通じて、一つひとつの単語スペルと発音を詳細に結びつけることができます。お手本となる英語の音と自分の英語の発声を重ねて聞くことになるため、発音やリズムの細かなズレを把握した精緻な修正が可能です

シャドーイングでは自分で聞きとれた英語の音をワンテンポずれたタイミングで発声するため、英語の音のルールを効率的に習得することが目的であれば、オーバーラッピングに軍配が上がるでしょう。

シャドーイングとオーバーラッピングが向いている人の違い

シャドーイングが向いている人

総合的なリスニング実践力を重点的に鍛えたい人

総合的なリスニング実践力を鍛えたい人は、断然シャドーイングがおすすめです。私もTOEIC初受験から6年ほどリスニングスコア200点台で低迷していましたが、正しいやり方でシャドーイングを継続した結果、たった3ヶ月で400点超えを達成しました

英語の基礎力が身についている人

シャドーイングの正しいやり方で登場する英語の「音」と「意味」の理解には、英語基礎力が求められます。英語初心者でも時間をかければ対応可能ですが、その分学習負荷はさらに大きくなります。

そもそもシャドーイング自体が相応に負荷の大きいトレーニング方法なので、途中で挫折してしまうリスクを回避するためにも、英語初心者はまず単語や文法など英語基礎力の習得を優先したほうが良いでしょう。

>>社会人におすすめの英単語学習法はこちら

>>社会人におすすめの英文法学習法はこちら

毎日まとまった勉強時間を確保できない忙しい人

シャドーイングに取り組む際に音源スクリプトを手元に準備する必要がないため、スマートフォンに音源データをダウンロードしておけば、通勤時間や昼休憩時間など毎日のスキマ時間に取り組むことができます。日々仕事で忙しい社会人でも無理なくトレーニングを継続できるのも、シャドーイングの魅力の一つと言えるでしょう。

オーバーラッピングが向いている人

英語の音やリズムに慣れることを優先したい人

英語の音やリズムに慣れるところから始めたい人には、オーバラッピングがおすすめです。スクリプトを見ながらお手本の英語と同時に発声することで、視覚と聴覚を活用して正しい英語の音と英語スペルを紐つけて覚えるため、効率的に記憶に定着できます。

シャドーイングの負荷が大きいと感じている人

シャドーイングを正しいやり方で取り組もうとすると、かなり大きな学習負荷がかかります。シャドーイングが難しいと感じた人は、まずはオーバーラッピングで英語の音に慣れることから始めることを推奨します

音源スクリプトを見ながら発話できるオーバーラッピングは、シャドーイングだと難しく感じる教材でも無理なく取り組むことが可能です。オーバーラッピングを通じて教材音源の発音やリズムを正しく理解できるため、最初は難しく感じた教材でも大きな負荷を感じることなくシャドーイングに取り組めるはずです

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毎日机に座って勉強する時間を確保できる人

オーバーラッピングでは、基本的に音源スクリプトを手元に用意する必要があるため、スキマ時間の活用がシャドーイングほど容易ではありません。反対に、早朝時間や就寝前の時間にまとまった勉強時間を確保できる人であれば、無理なくオーバーラッピングを毎日継続できるのでおすすめです。

まとめ

本記事では、英語学習方法の中でも有名なシャドーイングとオーバーラッピングの違いを「トレーニング方法」「学習効果」「おすすめの人」の3つのポイントから解説しました。

どんな学習方法であっても、勉強に打ち込んだ分だけ必ず英語力は向上します。しかし、せっかく貴重な自分の時間を費やすなら、少しでも学習効果を上げたいもの。日々忙しい社会人なら尚更でしょう。

自分の英語学習の目的や生活スタイル、現状の英語力などを改めて整理した上で、自分に合った学習方法を探してみてください。

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