
- 将来駐在員としてグローバルな環境で働くことに憧れている
- 海外赴任のリアルなメリットとデメリットを知りたい
80点英語ブログ運営者のゆうです。
日系企業に勤めながら海外で働く経験を得られる海外駐在ポストは、多くの社会人が関心を持っているのではないでしょうか。一方で、駐在生活は多忙できついなどネガティブな情報を耳にすることもあります。
そこで本記事では、海外駐在のメリットとデメリットをそれぞれ解説していきます。
海外駐在の6つのメリット

実践的な英語力が身につく
海外赴任先では必然的に英語で仕事をする機会が増えるため、実践的な英語力が身につきます。
海外駐在員に選ばれる人の多くはTOEICなどの英語試験で高スコアを取得していますが、必ずしも「テストで良い点数が取れる=英語実践力がある」というわけではありません。私も駐在員に選ばれた時にTOEIC860点超を取得していましたが、現地では相手の話を聞き取ることも自分の考えを伝えることもできず、常に発言原稿とボイスレコーダーを持ち歩いていました。
私のように多くの駐在員が着任して間もない頃は英語を介したコミュニケーションに苦労すると思います。しかし、日々の業務を通じてアウトプット経験を積み重ねることで、単なる知識ではなく実践で使いこなせる英語表現が確実に増えていきます。
お金が貯まりやすい
駐在期間は、社会人生活の中で最も貯金がはかどる期間と言っても過言ではありません。
海外駐在員になると年収が大幅にアップするだけでなく、充実した福利厚生のおかげで家賃を含む多くの支出が会社負担になるため、収支ともにお金が貯まりやすい環境になるためです。
私も駐在員時代にはあまり節約生活を意識せずに海外旅行や毎週末の外食など楽んでいましたが、それでも国内勤務では到底達成できないほどの貯金ができました。ただし、毎週末ゴルフや夜のお店を満喫していた先輩はほぼ貯金がなかったので、その人の生活スタイル次第である点は注意が必要です。
海外旅行に行きやすい
海外赴任中は日本で暮らしている時よりも気軽に海外旅行に行くことができます。
前述の通り旅行資金を貯めやすいことも理由の一つですが、地理的な要因が大きいと言えます。例えば、欧州駐在者であればヨーロッパ各国に加えて中東・アフリカ地域にも飛行機で3〜5時間ほどでアクセスできます。米州駐在者は中南米も旅行先の候補に入ってくるでしょう。
日本から遠く離れた魅力的な国々に週末の連休を利用して旅行できるのは大きな魅力と言えるではないでしょうか。私も東南アジア駐在時には有給休暇を土日にくっつけて、東南アジア諸国やオーストラリア、スリランカなど近隣国を計10カ国以上を旅行できました。
社内の優秀な先輩・同僚との人脈ができる
海外拠点は少数の駐在員と多数の現地社員で運営されているため、必然的に日本人同士の横の繋がりが強くなります。
高い給料や手厚い福利厚生など社員1人を海外赴任させるコストは非常に高いことから、会社は英語力だけでなく仕事でも十分な実績を上げている優秀な社員を海外駐在員に任命しているため良質な人脈の構築が可能です。
私も駐在先でお世話になった先輩たちとは帰国後も交流を持っていますが、皆さん本社の重要ポジションについているため、社内の深い情報を仕入れたり、業務推進をサポートしてもらったりと引き続きお世話になっています。
若手でもマネジメント経験を積める
海外駐在員は管理職扱いで派遣されるため、若手社員も現地スタッフの人材育成や組織運営などのマネジメント業務に携わることになります。国内ではなかなか経験できないマネジメント業務に20代や30代から携われるのは駐在員の醍醐味と言えるでしょう。
私も現地子会社の営業企画業務を管轄するポジションで派遣されたため、営業部長の直属として20人近い現地スタッフをマネジメントしながら部署全体の業務戦略の立案・推進していました。文化や価値観が異なる人たちと一緒に働いて培ったマネジメント力は、帰国後も強力な武器として役立っています。
転職市場で有利になる
実践的な英語力や海外で培ったマネジメントスキルは海外ビジネスの拡大を目指す多くの日本企業にとって重宝されるため、将来転職を検討している人には大きなメリットになります。
さらに、転職先の給与水準は直近の収入を参考にしつつ提案されるため、給与の高い駐在期間中や帰国直後に転職活動を始めておくと給与交渉を有利に進められます。
実際に海外駐在員はマーケット需要が大きく、駐在時代に知り合った私の同僚や先輩の中にも駐在期間中や帰国後間も無く転職する人が少なくありませんでした。
海外駐在の4つのデメリット

業務過多になりやすい
海外駐在員には業務が集中する傾向があり業務過多になりがちです。企業は一人の社員を海外派遣するのに多大なコスト負担がかかるため、必要最低限の人数しか派遣せず現場は常に人手不足の状況です。
さらに、本社従業員は仕事感の異なる現地スタッフとの英語のやりとりよりも日本人同士のスムーズなやりとりを好むため、本来は本社と現地スタッフとの間で完結する業務内容でも駐在員が仲介に入るケースはよく起きます。
精神的なストレスが溜まりやすい
海外生活は日本に比べて精神的なストレスが溜まりやすいことも大きなデメリットの1つです。
前述の通り駐在員一人当たりの業務量が多いことに加えて、駐在している日本人の数が少ないため相性の合わない上司にあたってしまうと人間関係で苦労してしまいます。私生活でも親族や友人と疎遠になって孤独を感じたり、日本とは異なる食事や生活環境に戸惑うこともあるでしょう。
行き先や駐在期間を選べない
これは海外駐在員に限った話ではありませんが、総合職として日系企業に就職した場合、必ずしも自分の希望通りの部署や地域に配属されたり、その部署で働く期間を選べるわけではありません。
英語力を鍛えたり仕事で十分な成果を出した上で上司にアピールしたとしても、会社全体の経営戦略や地域ごとの人繰りなど個人の力では抗えない要因で駐在国や期間が決まることも往々にしてあります。
私の会社では海外駐在員の平均在任期間は3〜5年程度ですが、海外を飛び回り10年以上日本に帰っていない人、反対に赴任先の仕事・生活スタイルに馴染めずに1年足らずで帰国してしまう人もいました。
専門スキルが育たない
海外駐在員は、基本的に管理職として赴任するため個人の専門スキルが育ちにくい傾向があります。
一担当者として案件に直接携わり専門スキルを磨く機会が減ってしまうため、自分の専門性を高めるのに最も適した20代で駐在員になってしまうと、将来のキャリアプランを描きにくくなってしまう可能性もあるでしょう。
私も20代からマネジメントとして海外赴任したため、自分の専門スキルを鍛える代わりに現地スタッフの業務推進や専門スキルの育成に時間を費やす状況に悩みを抱えていました。
まとめ
本記事では、海外駐在員のメリットとデメリットをそれぞれ紹介しました。しかし、どれだけ駐在員のメリットを享受できるかは、赴任先での一人ひとりの取り組み次第で大きく変わります。
そして海外生活における行動の根幹にあるのが「英語力」。駐在員経験を通じて実践的な英語力を鍛えることはできますが、あくまで英語力の基礎が備わっていることが大前提です。
海外駐在員に選ばれる時点で一定以上のTOEICスコアを取得していると思いますが、「試験で良い点数が取れる英語力」ではなく「仕事で使える英語力」を意識して英語学習に取り組んでください。
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