
- 将来、海外駐在員としてグローバルな世界で活躍したい
- 海外駐在員に選ばれるには何をすればよいか知りたい
80点英語ブログ運営者のゆうです。
グローバル化がますます進んでいる昨今、海外駐在員として世界を舞台にビジネスをすることに憧れている人も増えています。一方で、いざ海外駐在員を目指そうとしても、具体的にどのような行動を取ればよいのかわかっていない人も少なくありません。
そこで本記事では元駐在員の私が実体験を踏まえて、海外駐在員になるために取るべき3つの行動と将来のキャリア形成で役立つ海外赴任で習得可能な3つのスキルをそれぞれ紹介します。
そもそも海外駐在員とは

海外駐在員とは、勤務先の国内企業から海外の子会社や支店への異動辞令を受けた社員のことです。
たまに「海外駐在員になるには外資系企業に就職すればいい」と言っている人を見かけますが、これは大きな勘違いです。外資系企業にとって日本は数ある海外拠点の1つに過ぎず、日本で現地採用した日本人社員をわざわざ他の海外拠点に配属させるケースは極めて少ない点は注意が必要です。
海外駐在員の業務内容は、勤務先の規模や業種、役職などで異なりますが、一人のプレーヤーとして活躍するよりも、部署全体の企画運営や生産管理、現地スタッフの育成などマネジメント業務を任されるケースが主流です。その他にも、国内本社と現地拠点間の円滑なコミュニケーションを支える仲介人(リエゾン)としての役割も期待されています。
私も20代で海外駐在員として東南アジアの現地子会社に出向しましたが、配属部署の事業計画の策定や現地スタッフを部下に持ちながら日本の親会社との協働施策を統括していました。
海外駐在員になるために取るべき3つの行動

海外赴任を目指している人は、以下3つの行動をとることで勤務先の企業から海外駐在員に選ばれる確率をグンと上げられます。
- TOEICで高スコアを獲得する
- 担当業務で成果を上げる
- 海外駐在ポストの多い業界・企業で働く
それぞれ詳しく解説していきます。
TOEICで高スコアを獲得する
多くの日系企業が海外駐在員の選考基準としてTOEICスコアを採用しているため、企業の要求スコアを上回る高スコアの獲得を目指しましょう。
海外赴任先では、英語を主流とする外国語での職場コミュニケーションが主流になります。コミュニケーション能力が高く仕事もできる優秀な社員だとしても、英語が全くできない状態では海外では仕事になりません。そのため企業側としては、既に英語力のある社員を優先的に海外に赴任させたいのです。
「TOEICスコアが高い=仕事で使える英語力がある」という訳ではありませんが、TOEIC対策を通じて身につけた英語基礎力は、より実践的な英語力を習得する過程でも大いに役立ちます。
私が社会人4年目の頃、当時の上司に海外志望を伝えて真っ先に言われたのが「TOEICスコアを860点まで上げなさい」でした。当時のスコアは600点前後だったため、そこから本格的にTOEIC対策に取り組んで3回目の受験で865点を取得、上司の後押しもあり海外駐在員ポストを獲得できました。
担当業務で成果を上げる
数少ない海外駐在員ポストを獲得するには、現在の担当業務領域で十分な成果を上げて会社にアピールすることも重要です。
海外駐在員は国内従業員よりも高い給料と手厚い福利厚生を受け取っています。裏を返すと、企業が駐在員を一人派遣するコストは非常に大きいと言えるでしょう。
そのため企業としても、極力コストを抑えるために国内で業績評価の高い優秀な社員を駐在員に任命して、少数精鋭メンバーで海外拠点を運営させたいと考えているのです。
私の駐在時代にお世話になった先輩の一人は、TOEICスコアが海外赴任の基準スコアを満たしていなかったものの、本社で非常に優秀な成績を上げていたこともあり、現地でも重要ポジションに就いていました。英語学習ばかりに気を取られないで、日々の業務にも全力で取り組んでください。
>>海外駐在員の気になる年収事情や手厚い福利厚生の詳細はこちら
海外駐在ポストの多い業界・企業で働く
海外駐在員を数多く派遣している業界や企業に勤務することで、必然的に海外赴任の可能性も高くなります。
どれだけ社内の業績評価が高く実践的な英語力を習得していたとしても、勤務先が海外ポストを募集していなければ駐在員にはなれません。海外事業を展開していても事業規模が小さければ、他の優秀な社員との競争が激しくなり倍率も高くなってしまいます。
もし現在の勤務先を調べて海外赴任のハードルが高いと感じた場合には、海外ビジネスを展開している国内大手企業への転職を検討してみましょう。大手企業はビジネス規模が大きく従業員数も多いため、海外駐在員ポストの数も中堅中小企業に比べて多い傾向にあります。
ご参考までに、下表は東洋経済オンライン記事や私の知り合いにヒアリングした情報を踏まえた海外駐在ポストの多い業界や大手企業の一例です。
- 商社:三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅、双日、兼松、豊田通商など
- 運輸関連:日本郵船、商船三井、日本通運、郵船ロジスティクスなど
- 自動車関連:トヨタ自動車、マツダ、ホンダ、三菱自動車、デンソー、ブリヂストンなど
- 電機メーカー:ソニー、キヤノン、三菱電機、富士通、日立製作所、リコーなど
- 機械:三菱重工業、ダイキン工業、川崎重工業、クボタなど
- 化学工業:東レ、住友化学、富士フィルム、旭化成など
- 石油製品:出光興産、ENEOS、国際石油開発帝石など
- 保険:三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険、損害保険ジャパン日本興亜など
- 銀行:三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行など
- 建設業:竹中工務店、鹿島建設、清水建設、川崎重工業、日揮など
私は大学生の頃から海外で働くことに憧れていて、就職活動もグローバル大手企業を中心に進めていたので、結果的に転職活動をすることなく目標を達成できました。
海外駐在で習得可能なキャリア形成に役立つスキル3選

海外駐在員になると金銭的な余裕やプライベートの充実など幅広いメリットを享受できますが、将来に向けたキャリア形成の過程で役立つ実用的なスキルの習得も期待できます。
- 実践的な英語力
- マネジメントスキル
- 異文化適応力
それぞれ解説していきます。
実践的な英語力
海外赴任先では職場内のコミュニケーションが英語で行われるため、日々のアウトプット経験を通じて実践的な英語力が身につきます。
私たち日本人は義務教育から英語を学び始めているため、基本的な英会話に必要な知識を既にインプットできています。それにも関わらず多くの日本人が英語を話せないのは、圧倒的なアプトプット学習不足が原因です。
海外駐在期間は半ば強制的にアウトプット環境に身を置けるため、単に知識として知っているだけではない使いこなせる英語を効率的に習得できるというわけです。
マネジメントスキル
海外駐在員の多くは年齢を問わず経営職として配属されるため、国内で働き続けている同世代と比べて一足早くマネジメントスキルを鍛えることが可能です。
さらに、文化や価値観の異なる現地従業員をマネジメントする密度の濃い経験は、日本国内ではなかなか得られない分、より貴重なスキルとして今後のキャリア形成に大きく役立つでしょう。
私も海外赴任先の現地子会社では営業部長直下に配属されて、一回り年上のラインマネージャーたちと事業戦略を議論しつつ、20人以上の従業員の育成・サポートを行なっていました。仕事感が異なる人たちのマネジメントは苦労も多かったですが、当時養ったマネジメントスキルは、国内本社に戻った今でも大いに役立っています。
異文化適応力
日本を離れた異国の地で慣れない業務に取り組む中で、より広い視野を持ってビジネスに取り組める異文化適応力の習得が期待できます。
異文化適応力とは、自分が慣れ親しんだ文化とは異なる文化に触れたときに、相手を理解し尊重したうえで適切に対応できるスキルを指します。さまざまなバックグラウンドを持ったチームメンバーと働く機会が増えてくるこれからのビジネス環境において、この異文化適応力の重要性はますます大きくなってくるでしょう。
まとめ
本記事では、海外駐在員を目指す人が取るべき3つの行動と、キャリアプランの側面から見た海外駐在経験の魅力を紹介しました。
勤務先の業績動向や海外ビジネス戦略の方針、現地の人事異動のタイミングなど、私たち個人ではコントロールできない多数の要因によって海外駐在員が選ばれるのも事実です。
しかし、本記事で紹介した行動をひたむきに継続すれば、海外駐在員に選ばれる可能性が飛躍的に高まるのも紛れもない事実です。そして行動の結果として身についた英語力は1ミリも無駄になりません。
働く場所を問わず、ビジネス現場における仕事で使える英語力の必要性はより一層高まっていきます。本ブログでは実践的な英語力を効率的に鍛えられる学習方法を紹介しているので、TOEIC対策にとどまらず、本質的な英語力の強化を目指してください。
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