英単語学習で最適な復習タイミングは？元駐在員が質の高い効率的な復習方法を解説

80点英語ブログ運営者のゆうです。

英語学習者が一番最初に直面する困難は語彙力の強化と言われています。「せっかく覚えた英単語をすぐに忘れてしまう」「思うように語彙量が増えずに学習モチベーションを維持できない」など英単語学習に関する悩みの声は多く聞こえてきます。

当然ですが、英単語を知らないとそもそも英語を聞くことも話すこともできるようになりません。単語学習はとても地味で退屈ですが、英語学習の中で最も重要なステップと言っても過言ではないのです。

そこで本記事では、TOEIC945点・TOEFL103点を取得した私がおすすめする効率的な英単語の復習方法について、詳しく解説していきます。

英単語学習で最も重要なのは「復習」

英単語学習に限らず、何かを記憶するプロセスにおいて復習が最も重要な役割を担っています。

人間の脳は目や耳など感覚器官から取得した情報を、まずは海馬と呼ばれる短期記憶を保管する場所に送ります。

海馬に一時保管された情報は短期間で忘れてしまいますが、脳に「これは重要な情報だ」と判断された場合、海馬の先にある容量の大きな大脳皮質に情報が送られて、長期記憶として脳内に深く刻まれます。

そして、脳に必要だと思われる情報は以下2種類に大別できます。

英単語学習に当てはめると、1回ごとの復習の質を高めつつ何度も繰り返し復習して出会いの数を確保することで、覚えた英単語を重要な情報だと脳に判断させて長期記憶に変換できるのです。

英単語学習の成果を高める復習方法

前章では、記憶の定着率を高めるために脳に重要な情報だと認識させるためには、「出会いの数」と「出会いの質」が重要になることを紹介しました。

そして「出会いの数」の観点で、覚えた英単語を効率的に長期記憶へ変換させるために注意すべきポイントは以下3点です。

それぞれ詳しく解説していきます。

英単語復習のタイミング

英単語の復習は、あまり間を置かずに短期間で繰り返し実践してください。

学生時代の私を含む多くの英語学習者が、2〜3週間かけて英単語帳を1周し終わってから1ページ目に戻って2周目→3周目→‥と復習していますが、残念ながら適切なやり方とは言えません。

英単語を覚えてから次に復習するまで期間が長すぎるため、その間に脳が重要ではない記憶として英単語情報を削除してしまい、また一から覚え直す必要があります。

上述の記憶メカニズムを表現しているのが忘却曲線。忘却曲線のメッセージは「最初に英単語を記憶してから時間が経つほど、１度記憶した英単語を改めて記憶し直すのに必要な時間が長くなる」です。

先例のように英単語を覚えてから次の復習タイミングまで2〜3週間も空けてしまうと、いざ復習しようとしても改めて記憶し直す負荷が大きくなり、結果として英単語学習を継続できず挫折の原因になりかねません。

忘却曲線を意識しつつ短期間に集中して復習することで、1回当たりの復習にかかる負荷を最小限に抑えつつ効率的に長期記憶に変換してきましょう。

私のTOEIC・TOEFL受験時代の実体験を踏まえた効率的な復習タイミングとして、以下6回をおすすめします

1日後や3日後の復習タイミングでは、まだ英単語の記憶が曖昧な状態でしょうが、復習を重ねるたびに鮮明に記憶に残るようになってきます。1回の復習で完璧に記憶する必要はないと心がけて、気負わず取り組んでください。

英単語復習の時間帯

英単語の復習効率を上げるには、起床後の早朝の時間帯がおすすめです。

脳は私たちが寝ている間に、その日取得した情報を整理して記憶として一時保管しています。そして起床後は、1日を通じて昨晩脳内に一時保管された記憶のうち不要だと判断した情報を削除していってしまいます。

この脳の記憶メカニズムを踏まえて、就寝前に新しい英単語を覚えてスムーズに記憶に定着させ、起床後すぐに昨晩覚えた英単語を復習すると、脳に「繰り返し登場する情報＝必要な情報」と認識させることができるのです。

なお、2回目以降の復習の時間帯は、必ずしも早朝時間でなくても問題ありません。まとまった学習時間を確保できない社会人は、通勤時間や昼休憩時間などスキマ時間を有効活用しましょう。

英単語復習にかける時間

復習で何より大切なのは学習を継続すること。復習作業の負荷を上げ過ぎないように、１単語当たりにかける時間は4-5秒程度を心がけてください。

英単語学習では、1,000語を1日10単語ずつ100日間かけて覚えるよりも、1日100単語ずつ10日間かけて覚える作業を10回繰り返す（＝100日間）方が、効率的な記憶の定着が期待できます。

しかし、1日100単語のペースで学習していく場合、おすすめの復習タイミングに沿って復習を進めていくと12日目以降には、1日当たり300〜400語を復習することになります。

仮に1単語の復習に1分も時間を費やしてしまうと、英単語の復習だけで5〜6時間かかるため、仕事で忙しい社会人は到底継続できません。

一方で、1単語当たりの復習時間を4-5秒以内にすることで、全体で費やす時間を30分程度に抑えられます。社会人にとって勉強時間を30分確保するのも容易ではありませんが、英単語学習に注力すると決めた期間中は、通勤時間や昼休憩時間など日々のスキマ時間を活用して上手く時間を捻出してください。

>>スキマ時間を有効活用できる社会人におすすめの英単語帳はこちら

英単語を「使いこなせる」ようになろう

学んだ英単語を単に知っている情報ではなく、職場や日常生活における英会話でも使いこなせる武器にすることが実践で役立つ英語力の習得には不可欠です。

多くの日本人が英語を話せない最大の原因は、インプット学習に対してアウトプット学習の量が圧倒的に不足していること。

社会人になって改めて英単語や英文法を学び直すことは重要ですが、基礎的な英語知識をインプットし直せたら、早めにアウトプット学習に移行しましょう。

管理人の実体験に基づく、英単語学習と相性の良いアウトプット学習法は次の3つです。

それぞれ詳しく解説していきます。

英語日記

英語日記とは、文字通り英語で日記を書き続ける学習方法です。その日学習した英単語を積極的に日記に盛り込んでいきましょう。

日記の内容は私生活やビジネス、気になる時事ネタなど何でもOK。最初から学習負荷をかけ過ぎて挫折しないよう、慣れるまでは2〜3文程度の短い文章から始めてください。

身近な出来事を自分の言葉で英訳することで、より実践的な英語アウトプット力を鍛えることも期待できます。

>>英語日記の学習効果を高めるコツはこちら

独り言英会話

独り言英会話とは、目の前に聞き手がいる想像をしながら自分が伝えたい内容を発話し続ける学習方法です。新しく覚えた英単語を積極的に使って、自分の言葉としてビジネス英会話で使いこなせる真の語彙力を増やしてください。

先ほど紹介した英語日記とよく似た学習方法ですが、予め準備した下書きを参考に時間をかけて英作文していく英語日記に比べて、話す内容を頭で考えつつ同時並行で英訳して話し続ける独り言英会話の方が圧倒的に難しいですが、その分スピーキング力の大幅な向上が見込めます。

>>独り言英会話の具体的なやり方や学習効果を上げるコツはこちら

英会話レッスン

より実践的な環境で英語知識のアウトプットトレーニングに取り組みたい人には、英会話レッスンの活用もおすすめです。

英語日記や独り言英会話では、その英単語の使い方が本当に正しいか確認することができません。

一方で、英会話レッスンであればレッスン講師が英単語の間違った使い方を指摘してくれたり、より適した他の英単語を教えてくれるため、より効率的に実践で役立つ語彙力を身に付けることができます。

一方で、昨今は数えきれないほどの英会話スクールが設立されていて、中には質の低い講師や学習プログラムを提供している企業も存在するため、スクール選びは本当に慎重に行う必要があります。

以下記事で管理人の実体験に基づく社会人におすすめのオンライン英会話スクール3校を紹介しているので、自分に合ったスクールがあるか確認してみてください。

>>管理人が厳選した社会人向けのおすすめオンライン英会話スクールはこちら

まとめ

本記事では、英単語学習で最も重要な復習プロセスの効率的なやり方を紹介しました。

私がTOEIC500点台を彷徨っていた約8年間は、小手先のTOEIC攻略テクニックの習得ばかりに時間をかけては大した成果を上げられず悩み続けていました。

しかし、初心に戻って語彙力強化から地道に英語学習を再開してから1年足らずで目標の860点超えを達成しました。

単語学習は退屈で面白みもないですが、英語力の土台となる重要なプロセスです。本記事で紹介した復習方法を参考にして、私のように遠回りせず効率的に英語の基礎力を身につけて、より実践的な英語力の習得に進んでください。

>>仕事で使える実践的な英語力を体系的に習得できる学習ロードマップはこちら