オンライン英会話でフィリピン人講師が多いのはなぜ?受講経験者がメリット・デメリットを解説

以下該当する人におすすめの記事です
  • オンライン英会話レッスンで自分に合った講師の選び方がわからない
  • オンライン英会話にフィリピン人講師が多い理由を知りたい
  • フィリピン人講師を選ぶメリット・デメリットを理解したい

80点英語ブログ運営者のゆうです。

オンライン英会話の利用を検討するとき、考えるポイントの一つはどの講師を選ぶべきか。多くのスクールにはネイティブ講師や日本人講師だけでなく、フィリピン人講師も多数在籍しています。

「なぜアジア圏の国なのに英会話講師の数が多いのか?」「レッスンの質は高いのか?」「他講師に比べてレッスン料金が安いのはなぜか?」など気になる点も多いでしょう。

本記事では、オンライン英会話でフィリピン人講師が多い理由から、メリット・デメリットを踏まえたフィリピン人講師を選ぶべき人の特徴まで詳しく解説していきます。

オンライン英会話にフィリピン人講師が多いのはなぜ?

英語を話せる人口が多い

フィリピンの母国語はタガログ語ですが、第二の公用語として英語が広く普及しているため、ほとんどのフィリピン人が英語を流暢に話しています。

Wikipediaが提供している英語人口の国別ランキング「List of countries by English-speaking population」では、フィリピンの英語人口は約6,400万人で世界第5位にランクイン。

2022年に文部科学省が発表した「英語教育・日本人の対外発信力の改善に向けて(アクションプラン)」によるとフィリピンのTOEIC Speaking Testのスコア平均は世界第3位(日本は第17位)を獲得するなど、統計データからもフィリピン人の英語力の高さを証明しています。

ビジネス英語が得意

多くの外資系企業がコールセンターなどをフィリピンに設置している背景もあり、フィリピン人はビジネス英語を得意としています

Business English Index(BEI)というビジネス英語力に関する国際指標の調査結果では、フィリピンのBEIスコアはイギリスやオーストラリアなど英語圏の国も抑えて世界第1位を獲得しました(引用:learning news)。英語圏のBEIが低い理由は、非ネイティブの移民も調査対象に含まれているためですが、いずれにしてもフィリピン人のビジネス英語レベルが非常に高い事実に違いありません。

日本では多くの社会人がオンライン英会話を利用しており、ビジネス英会話の需要が高いことから、オンライン英会話講師にはフィリピン人が多数在籍しています

人件費が安い

アメリカやイギリスなどの英語圏の国と比べて、フィリピンの人件費が非常に安いことも理由の一つ。

フィリピン人講師の平均的な時給は200〜300円ほどのため、オンライン英会話スクール側も人件費を抑えられるフィリピン人を積極的に採用しているのです。

日本人の感覚では安く感じる時給かもしれませんが、フィリピン人にとっては決して悪くないオファーのため、ビジネス英語を得意とする人の多くがオンラン英会話の講師を希望しているようです。

フィリピン人講師を選ぶメリット

聞きとりやすい英語で話してくれる

フィリピン人の英語力は非常に高いものの、あくまで第二言語として習得した言語であり、英語ネイティブに比べて話すスピードはゆっくりでネイティブ特有のスラングも多用しません

ネイティブ英語に慣れることが学習目的の上級者であれば不十分に感じるかもしれません。一方で、オンライン英会話を始めたばかりの英語初心者であれば、聞きとりやすい英語を話してくれるフィリピン人講師を選ぶメリットは大きいでしょう。

英語学習者の悩みを理解している

フィリピン人は第二言語として英語を学んでいるため、最初から英語を流暢に話せるネイティブ講師に比べて、英語を学ぶ人の気持ちや間違えやすい点を詳細に把握しています。自身の学習経験から英会話力の上達に必要なポイントを的確に解説できるのです。

さらにフィリピン人の国民性として人当たりが良く面倒見が良い性格の講師が多いため、丁寧かつ親切な指導をしてくれる点も大きなメリットです。

レッスン料金が圧倒的に安い

アメリカやイギリス、オーストラリアなど英語圏の国に比べるとフィリピンの人件費はとても安いため、その分オンライン英会話のレッスン料も安く設定されています。

英会話スクールによって多少の違いはありますが、フィリピン人講師のレッスン料は1回あたり200円台とコーヒー1杯とほぼ同じ価格帯で設定されています。

効果的に英語力を伸ばすためには日々の学習継続がとても重要です。仮にフィリピン人講師のレッスンを毎日受講した場合の月額は6,000〜7,000円程度。金銭的な余裕がない若手社員でも無理なく英語学習を継続できるのは、フィリピン人講師を選ぶ最大のメリットと言えるでしょう。

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フィリピン人講師を選ぶデメリット

発音になまりがある

フィリピン人は第二言語として英語を話すため、どうしても母国語の発音やアクセントの影響を受けてしまいます。ネイティブのきれいな英語を聞きとれるようになりたい人にとっては注意が必要です。

ただし、すべてのフィリピン人講師が強いなまりを持っているわけではなく、ネイティブ並みの英語を話す講師も存在します。オンライン英会話スクールには数百〜数千人の講師が在籍しているため、英語なまりが気になる人は発音がきれいなフィリピン人講師を探しましょう。

そもそも同じ英語圏でもアメリカやイギリスなど地域によって発音やアクセントが異なるうえに、英語を話す人口の75%が非ネイティブと言われているため、実際の英会話シーンでは様々な英語のなまりに触れることになります。過度にネイティブ英語の発音にこだわらないことも重要なポイントと言えるでしょう。

>>さまざまな英語の音を聞きとれるようになる多聴トレーニングの正しいやり方はこちら

ネイティブ特有の言い回しを覚えにくい

英語をそのまま直訳しても話し手が意図する内容と一致しないネイティブ特有の言い回しが多数存在します。例えば、以下の例文は欧米文化圏で浸透しているキリスト教の概念を知らなければ、初見で瞬時に意図を類推することは難しいでしょう。

ネイティブ特有の言い回しの例
  • 【英文】I will keep my fingers crossed for you.
  • 【直訳】私はあなたのために私の指を交差し続けます。
  • 【意図】あなたの成功をお祈りします(あなたのために十字架を作ります

全てのフィリピン人がネイティブ表現を使いこなせているわけではないため、ネイティブ言い回しの習得を目指す英語上級者の方は講師選びの際に注意してください。

ただし、ネイティブ同士の日常会話や海外ドラマ・映画では上述のような言い回しは頻繁に使われていますが、ビジネス現場では(英語圏で現地企業に就職しない限り)非ネイティブの従業員も多いため多用されません。英語初級〜中級者で仕事で使える英語の習得を目指す人であれば、あまり気にする必要はないでしょう。

>>独学でネイティブ表現を習得できるスピーキング学習法はこちら

インターネット環境が不安定なケースが多い

フィリピン人講師のデメリットには、ネットの回線環境が不安定ということも挙げられます。

フィリピンは日本に比べてネット環境が十分に整備されていないため、講師側の回線トラブルが原因で突然レッスンがフリーズしたり中断してしまうケースも少なくありません。東南アジアは台風や強風などの悪天候が頻繁に発生するため、特に台風シーズンは注意が必要です。

オンライン英会話スクールによっては、ネット環境が整備されている自社ビルからレッスンを提供したり、回線トラブルでレッスンが中断された場合に振替レッスンを提供しているので、スクール選びの参考にしましょう。

フィリピン人講師はこんな人におすすめ

英語初級者

フィリピン人講師が話す英語の発音やリズムは私たち日本人にとって聞きとりやすく、講師本人が第二言語として英語を学んだ経験からわかりやすく丁寧な指導を提供してくれます

ネイティブ講師の中にも聞き取りやすい英語で親切に学習サポートしてくれる講師はいますが、英語学習を始めたばかりの方は、無理なくレッスンを続けるためにもフィリピン人講師の検討をおすすめします。

私が社会人になって間もない頃、会社の制度を利用して3ヶ月ほど英会話スクールに通った経験があり、そのスクールにはネイティブ講師しか在籍していませんでした。当時の私の英語力はTOEICスコア500前半くらいと英語基礎力がまだ十分備わっておらず、レッスン中もほとんど発話できずにほひたすら講師の話を聞くだけの時間になっていました(3ヶ月後に英語力がほとんど伸びていなかったのは言うまでもありません‥)。

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金銭的な余裕がない人

オンライン英会話では、一般的にフィリピン人講師・ネイティブ講師・日本人講師の中から自分に合った講師を選ぶことになりますが、フィリピン人講師のレッスン料金は非常に安く他講師の半額以下のスクールも数多く存在しいます

英語学習で重要なのはコツコツ毎日継続すること。金銭的に無理のないペースで日々の生活の中で英語で話す時間を確保するためには、フィリピン人講師を中心としたレッスン計画の策定がおすすめです。

私が英会話スクールに通っていた20代後半の頃は金銭的な余裕がなかったため、レッスン回数をこなすことを優先して非ネイティブ講師を選んでいました。もちろん、レッスンの質は十分高く、そこで習得した英会話スキルは、ネイティブ相手のコミュニケーションでも十分活かされています。

非英語圏で働く可能性がある人

将来的にアジアなど非英語圏での駐在勤務を目指している人であれば、流暢なネイティブ英語だけでなく、非ネイティブの独特な英語に慣れておく経験も重要になります

一口に英語と言ってもアメリカ英語やイギリス英語、インド英語、シンガポール英語など話し手によって発音やリズムは大きく異なります

私自身、東南アジア駐在先で現地スタッフや取引先とコミュニケーションする際、母国語のイントネーションに引っ張られた独自の英語の発音やリズムに苦労していました。当時通っていた英会話スクールにはフィリピン人を含む東南アジア各国出身の講師が在籍していたため、積極的に非ネイティブ講師の授業を申し込むことで、「東南アジア英語」に慣れることができました。

まとめ

本記事では、オンライン英会話スクールでフィリピン人講師を選ぶメリットや注意点について解説しました。英会話レッスンを受けるなら本場のネイティブ講師を直感的に選びたくなる人も多いでしょうが、英語レベルや学習目的を踏まえて講師を選ぶことで学習効率を向上できます。

フィリピン人講師のメリット・デメリットを正しく理解して、自分に合った講師を探しましょう。

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