
- TOEICリスニングは聞き取れるのに英会話では相手の話を聞き取れない
- アメリカ英語しかまともに聞き取れない
- 仕事が忙しくなかなかリスニング学習時間を確保できない
80点英語ブログ運営者のゆうです。
リスニング基礎力が身についた英語中級者の中には、市販のリスニング教材に収録されている「キレイな英語」は聞きとれるのにラジオやドラマなどの「リアルな英語」は聞き取れない悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
一口に英語と言っても、アメリカ英語やイギリス英語、非ネイティブが話す英語など様々な音のリズムやアクセントが存在します。一方で、日本の学校教育で採用されている英語音源の大半は、ゆっくりハキハキと話すアメリカ英語です。多様な英語の音に慣れていないことが、実践環境で英語を聞き取れない原因なのです。
そこで本記事では、どのような環境でも安定して英語を聞きとれるようになるリスニング学習法として、多聴トレーニングを紹介します。
多聴トレーニングとは

多聴トレーニングとは、文字どおり数多くの英語を聞くことでリスニング力を高める学習方法です。実践的な英語力の習得を目的に、以下2点を意識しながら英語を聞きとります。
- 途中で聞きとれない単語や表現があっても最後まで音源を聞き続ける
- 話の細部まで完璧な聞き取りを目指さずに要点を抑えた概要の把握を心がける
知らない単語や文法表現を一つひとつ調べながら丁寧に聞き進める「精聴」とは異なり、多聴トレーニングでは一つの音源に時間をかけすぎないで、限られたリスニング回数で大まかな内容を把握する実践的な聞き取りスキルの強化に主眼を置いています。
多聴トレーニングをおすすめする3つの理由

実践的なリスニング力が身につく
机上の学習のように繰り返しリスニングができないビジネス現場では、聞きとれた部分をつなぎ合わせて会話の流れと要点を把握する実践的なリスニング力が求められます。
社内会議や取引先との面談の場で相手の話を聞き取れなかったとしても、その度に会話を一時中断して何度も聞き返したり辞書で意味を調べる訳にはいかないためです。
多聴トレーニングでは、基本的に聞き返しをせずに幅広い英語音源を用いて概要を捉える訓練によって、精聴トレーニングで習得しにくいリスニング実践力を強化できるのです。
さまざまな英語の発音やリズムに慣れる
多聴トレーニングでは、より多くの英語の音に触れる機会を確保できるため、短期間で異なる発音やリズムに慣れることができます。
反対に精聴トレーニングは一つひとつの音源に費やす学習時間が長くなるため、多種多様な英語の音に触れる機会を確保できず、話し相手によって英語の聞き取り精度が安定しません。
スキマ時間を活用できる
多聴トレーニングはスキマ時間を活用して学習を進められる点も大きなメリットと言えます。
仕事が忙しい社会人にとって、毎日まとまった勉強時間を確保することは容易ではありません。しかし、同じ音源を集中して繰り返しリスニングする必要のない多聴トレーニングであれば、通勤時間や昼休憩時間などのスキマ時間を有効活用できるため、無理なく学習を継続することが可能です。
多聴トレーニングの効果を上げる3つのコツ

適切な教材を選ぶ
英語学習で最も重要なのが毎日コツコツ継続できる学習環境を整えることです。
多聴トレーニングの学習負荷を抑えつつ、仕事で忙しい中でスキマ時間を上手に活用できる教材を選びましょう。
- 仕事や趣味など自分に関心のあるジャンル
- 現在の英語レベルである程度聞きとれる難易度
- 音源の長さがスキマ時間で最後まで通して聞ける範囲内
話全体の内容を捉える意識を持つ
多聴トレーニングに取り組むときは、音源の話し手はどのような立場の人で、どのような目的や主張を持って話しているのか常に意識してください。
多聴トレーニングのメリットは、聞き取れなかったフレーズがあっても前後の話の流れから内容を補完して話全体の概要や要点を把握できるリスニング実践力を鍛えられること。話の詳細にこだわらないで話の前提や全体感を意識しながら英語を聞きとる習慣を身につけましょう。
オーバーラッピングで復習する
多聴トレーニングで特に聞き取れなかった音源があった場合、自分が苦手な英語の音を克服するために精聴トレーニングに切り替えて丁寧に復習するのも有効な対象法と言えます。そして英語の音の理解に特化したおすすめの精聴トレーニング方法がオーバーラッピングです。
オーバーラッピングとは、音源スクリプトに目を通しながら音源と同じタイミングで声に出して読み上げていく学習方法です。お手本となる英語の音と自分が発話する英語の音を重ねて聞くことで細かい発音やリズムの認識ズレを修正できるため、効率的かつ正確に話し手の英語の音を理解できるというわけです。
まとめ
本記事では、リスニング実践力の上達に役立つ多聴トレーニングについて紹介しました。
語学の勉強はスポーツ練習とよく似ています。英語知識を「知っている」だけでなく「使いこなせる」ようにするには、日々学習を継続することが何より重要です。
まとまった学習時間の確保が難しい社会人にとって、スキマ時間を有効活用できる多聴トレーニングは継続性の観点でもおすすめの学習方法と言えるでしょう。様々な英語の音に触れ続けて、安定して英語を聞きとれるリスニング力の習得を目指してください。
コメント