
- 英単語を覚えてもすぐに忘れてしまう
- 英単語学習が重要とわかっていても継続できない
- 社会人におすすめの英単語勉強法を知りたい
80点英語ブログ運営者のゆうです。
実践的な英語力を習得する上で英単語学習は避けては通れません。日常会話やビジネス会話の中で必要となる英単語数は最低でも2,000〜3,000語と言われています。
多くの英語学習者が語彙力を増やす重要性を理解しているものの、なかなか英単語覚えられず途中で挫折してしまうケースも少なくありません。特に仕事で忙しい社会人にとっては、学習時間をなんとか確保しつつ単調な暗記作業を継続することは決して容易ではないはずです。
本記事では、忙しい社会人にもおすすめの効率的に英単語を覚えられる勉強法を紹介します。
英単語の学び直しに苦労する3つの原因

英単語帳を1周で完璧に覚えようとする
単語帳を1周で完璧に覚えようとして1単語あたりの暗記作業に膨大な時間を費やしてしまうと、かえって学習効率の悪化を招くだけでなく挫折の原因にもなってしまいます。
単語学習のような暗記作業では、週末にまとめて勉強するよりも毎日コツコツ継続する勉強する方が記憶の定着率が圧倒的に高まります。
かく言う私も学生のころは完璧主義者タイプで、1日30語を完璧に覚えようと毎日1単語当たり3〜4分(合計2時間近く)かけていました。しかし毎日2時間も単調な暗記作業に耐えられるはずもなく、英単語学習をサボる日がちらほら出てきて、最終的にはモチベーションが続かず挫折してしまいました。
単語学習では完璧主義者にならず、覚えた英単語も忘れてしまうことを前提に向き合いきましょう。
英単語のすべての日本語訳を一度に覚えようとする
1つの英単語が複数の日本語訳を持っている場合、一度に全ての意味を覚えようとしても学習時間を費やした割に結局ほとんど記憶に残らない可能性があります。
無理をして全ての日本語訳を覚えようとせずに、代表的な日本語訳を1つ覚えることに集中してください。一見バラバラに見える日本語訳でも根本的な部分で意味が繋がっているケースが多く、代表的な日本語訳を1つ覚えることで、2つ目以降の記憶も定着しやすくなります。
- accomodate
- 1) 必要なものを提供する、2) 収容するための場所がある、3) 便宜を図る、4) 適応させる、5) 順応する etc.
上記の例で「必要なものを提供する」という日本語訳を1つ覚えることができれば、「”収容する場所を”提供する」「”便利な機会を”提供する」「”環境に慣れるコト・モノを”提供する」といった具合に他の日本語訳との関連付けて効果的に記憶できるでしょう。
自分の英語レベルに合っていない単語帳を選ぶ
英単語学習を始めたばかりの初学者が高いモチベーションから難易度の高い英単語帳に手を出してしまうと、難解かつ馴染みのない単語を前にして学習ペースが極端に落ちてしまうためおすすめしません。
社会人が英語を勉強する理由は、ビジネス現場で使える英語力を身につけるためでしょう。職種によっては難しい専門用語が必要になるケースもありますが、基本的なコミュニケーションをする分には2,000語程度の基礎的な英単語を覚えてしまえば十分です。
語彙力を増やすに越したことはありませんが、英語学習に取り組む目的に立ち返って、まずはビジネス英会話で求められる最低限の基礎レベル英単語を収録した単語帳から取り組み始めてください。
英単語学習の効率を上げる5つの方法

適切な英単語帳を選ぶ
英単語学習で最も重要なポイントは毎日継続すること。そのためには大きな目標を1つ設定するより小さな目標を複数設定する方が効果的です。大小関係なく目標をやり遂げた達成感は、退屈な暗記作業のモチベーション維持に貢献します。
まずは以下条件を満たす英単語帳を1冊選んで最後までやり切ることを目標にしてみましょう。
- 収録語数が1,000〜1,500語程度(2冊目以降は徐々に増やしてもOK)
- 収録単語のうち2割程度は既に知っている
収録語数が1,000〜1,500語程度(2冊目以降は徐々に増やしてもOK)
3,000〜5,000語以上収録している英単語帳も多く出版されていますが、まずは1,000語程度の単語帳を選ぶことで教材を1周する学習負荷を大幅に軽減できます。単語帳を1周やり遂げた達成感が、2周目以降や次の単語帳に取り組むモチベーションに繋がります。
最初の1冊目の学習を終えた頃には基礎的な語彙力が身についているため、2冊目以降は収録語数が多い英単語帳でもそこまで負荷を感じることなく取り組めるはずです。
収録単語のうち2割程度は既に知っている
無理なく英単語帳を1周する上で、ある程度知っている英単語が収録されている教材を選ぶのも重要なポイントです。知らない英単語ばかり収録されている英単語帳を選んでしまうと、覚えることが多すぎて日々の学習負荷が大きくなり途中で挫折してしまうでしょう。
英単語学習は長い道のりです。道中に休憩所が1つもないルートと休憩所が小まめに設置されているルートを比較したとき、理論上は休憩時間のかからない前者の方が早くゴールできますが、実際には休憩なしで長時間歩き続けることはできません。
既に知っている単語は英単語学習という長い道のりの中で休憩所の役割を担ってくれます。一見遠回りに感じるでしょうが、モチベーション維持の観点で無理のない教材選びを心がけてください。
適切なタイミングで復習する
せっかく覚えた英単語を忘れないよう記憶に定着させるには、復習を通じて短期記憶から長期記憶に変換する必要があります。しかし、多くの英語学習者が復習の重要性を理解しているにも関わらず、間違ったやり方のせいで復習の効果を実感できていない人も少なくありません。
よくある間違ったやり方として、まず単語帳を1周してから復習のために2周目に取り組む方法が挙げられます。初見の単語帳を1周するには早くても1週間はかかるため、初日に学んだ英単語を復習するまで1週間以上時間が空いてしまい短期記憶はすっかり消えているでしょう。
そこでオススメしたいのが忘却曲線を踏まえた復習です。
忘却曲線のメッセージは「最初に英単語を記憶してから時間が経つほど、1度記憶した英単語を改めて記憶し直すために必要な時間が長くなる」。つまり、忘却曲線を意識した復習によって、毎回の復習にかかる負荷を最小限に抑えつつ効率的に短期記憶を長期記憶に変換できるようになります。
毎日すべての単語を復習できればより確実に英単語を覚えることができますが、仕事で忙しい社会人が英単語の復習のために膨大な学習時間を確保するには現実的ではありません。
忘却曲線の特徴と私の実体験を踏まえて、社会人でも無理なく実践できる効率的な復習タイミングとして以下7回をおすすめします。
1日後→3日後→7日後→12日後→20日後→30日後
1日後や3日後の復習タイミングでは、まだ英単語の記憶が曖昧な状態でしょうが、復習を重ねるたびに鮮明に記憶に残るようになってきます。1回の復習で完璧に記憶する必要はないことを思い出して、気楽に取り組んでください。
>>社会人におすすめの英単語学習効率を上げる復習方法はこちら
1日の勉強量・時間を事前に決めておく
英単語学習を始める前に、その日に覚える英単語数と勉強時間を決めておきましょう。制限時間や目標の単語数を事前に設定しておかないと、無意識のうちに単語一つひとつの暗記作業に時間をかけすぎてしまい学習効率が下がるため注意してください。
1日の勉強量と時間を設定・厳守することで、メリハリのついた英単語学習を目指してください。
類義語を教材に書き込む
短期記憶を長期記憶へ効率的に変換する方法に「関連づけ」があります。人間の脳にある新しい情報を記憶するときに既知の情報と関連づけて覚える性質を利用したおすすめ学習法が類義語の書き込みです。
例えば「選ぶ」という意味の「choose」の単語帳の余白欄には、同様に「選ぶ」という意味を持つ「select」や「pick」などの類義語を直接書き込みます。
この時すべての類義語を覚える必要はなく、さらっと目を通すだけで十分です。教材を読み進めて「select」や「pick」が登場した際には、上記同様に類義語をそれぞれの余白に書き込んでいきます。
類義語を書き込んだ英単語帳を用いることで同じ単語に何度も目を通す機会を確保できるだけでなく、複数の類義語と関連付けながらセットで記憶できるため、効率的に短期記憶から長期記憶に変換できるでしょう。
>>英単語学習に役立つ長期記憶への効率的な変換方法の詳細はこちら
収録単語を全て覚える前に次の教材に進む
単語学習を続けていると、復習を繰り返してもなかなか記憶が定着しない単語に出会うこともあります。自分が覚えにくい単語に対して同じアプローチで学習を続けても効率がいいとは言えません。
ひとつの目安として、収録単語の80%程度を覚えたら新しい単語帳に切り替えましょう。覚えられなかった残り20%の英単語はフラッシュカードなどで整理して、個別に集中して学習してください。
また、別の教材に取り組むメリットとして前述の関連づけ効果も期待できます。1冊目では日本語訳を覚えられなかった英単語を2冊目の単語帳で見かけた場合、「前の教材にあった単語」として記憶に残り、教材を跨いだ関連づけで記憶に定着されやすくなります。
まとめ
本記事では、英単語の学び直しに苦労する原因と効率的な勉強方法を紹介しました。
英単語を覚えるだけで英語を話せるようになるわけではありませんが、語彙力の向上がリスニングやスピーキング学習の学習効率の大幅な向上に直結します。英単語をなかなか覚えられないと悩んでいる人は、本記事の内容を参考にして自分に合った学習スタイルを見つけてみてください。
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