瞬間英作文は効果がない?元駐在員が実体験に基づいて徹底解説!

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80点英語ブログ運営者のゆうです。

英語学習者の中では非常に有名なスピーキング学習法である瞬間英作文。多くの人が瞬間英作文を通じて英語を話せるようになったと絶賛している一方で、学習効果がないと否定的な意見を目にすることも多いのではないでしょうか。

私自身、瞬間英作文のおかげで英語を話すための土台スキルを身につけることができたため、その学習効果の高さは自信を持って保証できますが、否定派の指摘事項はトレーニング方法の弱点を的確についているのも事実です。

そこで本記事では、瞬間英作文は本当に効果がないのか、否定的な意見はどのように解釈するべきか詳しく解説していきます。

瞬間英作文は効果がないと言われる3つの理由

不自然なフレーズ・表現が多い

瞬間英作文トレーニングの教材に収録されている例文には、普段の生活な中で使わないフレーズ文法的には正しいものの不自然な英語表現が多く含まれているケースがあります。

普段の会話で使わないフレーズの例
  • 【日本文】この石はあの石より重い。
  • 【英 文】This stone is heavier than that one.
日常会話では不自然な英語表現の例
  • 【日本文】この本は彼によって書かれた。
  • 【英 文】This book was written by him.(He wrote this book.の方が自然)

「あまり使い道のない不自然な例文ばかり話せるようになっても、実践的なスピーキング力は身につかないのでは?」という懸念を持っている人が少なくありません。

役に立たないと感じているフレーズや表現に対して高い学習モチベーションを維持するのは困難です。瞬間英作文の取り組み自体が長続きしないのも、多くの英語学習者が学習効果を実感できていない一因と言えるでしょう。

瞬間英作文は自然なフレーズや表現を覚えるための学習法ではない!

瞬間英作文の目的は、頭の中の英文法知識を組み合わせて瞬時に英文を作成&発話するスキルの習得です。単語や文法ルールを「知っている」だけでなく「使いこなせる」ようになるには、相応の学習負荷がかかります。

ただでさえ負荷の高い学習方法にも関わらず、普段よく使う表現や自然な表現も同時に覚えようとするとさらに学習負荷を上げてしまい挫折の原因になりかねません

自然なフレーズや表現を覚えることはとても大切でが、特に英語スピーキング初級者は、まず瞬間英作文でスピーキング力の土台作りに注力しましょう。

日本語を介するため英語脳を作れない

英語ネイティブが英語を話すとき、頭の中で話したい内容のイメージを英語で言語化してから実際に口を動かして発話しています。日本人が流暢に英語を話せるようになるには、英語ネイティブと同じ思考回路、つまり日本語を介さずに直接イメージを英語で言語化できる英語脳を作る必要があります。

しかし、瞬間英作文のプロセスでは日本語で例文の内容を理解してから英語に変換しています。日本語を介したワンテンポ遅い発話しかできず、いつまで経っても英語脳を形成できないため学習効果がないというのが否定派の主張です。

日本語を介した発話を続けることで英語脳は作られる!

私が瞬間英作文を実践した経験から、瞬間英作文トレーニングを継続すれば英語脳は作れると自信を持って断言できます

トレーニングを始めたばかりの頃は、否定派の主張の通り日本語で内容を理解してから英語に変換するのに手間どって流暢に話せませんでした。それでも学習を継続するうちに、日本語から英語への変換にかかる時間がどんどん短くなり、最終的には瞬間的に英語を発話できるようになりました。

この頃には、日本語で理解した内容を瞬時にイメージとして脳内で思い浮かべて、そのイメージを英語に変換する感覚になっていました。

話す内容をイメージで理解する例

【日本語→英語】これは犬です。→ This is a dog.

【日本語→イメージ→英語】これは犬です。→ → This is a dog.

日本語で理解した内容をイメージに変換するステップが追加されているため「むしろ時間がかかるのでは?」と思った人もいるでしょう。

日本語から英語に直接変換しようとすると頭の中では「”これ”は”this”、”犬”は”a dog”、SVC型で主語が単数だから”This is a dog.”だな」と文型や一つひとつの単語を意識しながら英訳する必要があります。

一方で、イメージから英語に変換するとき頭の中では「”一匹の犬がいる”状況を伝えるのだから”This is a dog.”だな」と思い浮かんでいる状況を表現できる英文を直接作成しています

さらにトレーニングを続けていくと、日本語の理解を脳内イメージに変換する意識もなくなり、例文を読めば無意識にイメージを思い浮かべられる状態になります。まさにこれが英語脳です。

正しい英語の発音やリズムが身につかない

瞬間英作文トレーニングには、ネイティブ英語の音を聞くステップが含まれていません。自分で日本語の例文を読んで、頭の中で変換した英語を自分の口から出して発話するだけです。

自分の英語の発音やリズムが合っているか確認したり矯正できないため、自分の間違いに気づかないまま学習が進んでしまいます。

自己流の英語の発音やリズムのままでは相手が聞き取りにくく、円滑なコミュニケーションが図りにくいため、瞬間英作文は効果がないと言われています。

瞬間英作文は正しい英語の発音やリズムを習得するための学習法ではない!

繰り返しになりますが、瞬間英作文の目的は既知の単語や文法を用いて伝えたい内容の英文を瞬時に組み立てるスキルを習得で、正しい発音やリズムの習得ではありません

英語の音の正しい発音やリズムは、シャドーイングオーバーラッピングなどのリスニング学習法で習得できます。自分が鍛えたい英語力を正しく把握した上で、学習目的にあったトレーニング方法を選んでください。

>>純ジャパでも英語を聞きとれるシャドーイングの正しいやり方はこちら

>>効率的に英語の音の特徴を理解できるオーバーラッピングの詳細はこちら

瞬間英作文に取り組む際の3つの心構え

瞬間英作文に取り組む目的を明確にする

前章で解説した通り、否定派の多くは、瞬間英作文トレーニング本来の学習目的を勘違いした主張をしています。残念ながら、瞬間英作文は英語スピーキング力で求められる全ての要素を網羅した万能の学習法ではありません。

瞬間英作文の目的は、英語知識を組み合わせて瞬時に英文を作成し発話するスピーキングの土台スキルの体得です。学習効率を上げるには、学習目的を強く意識してトレーニングに取り組んでください。

瞬間英作文の正しいやり方を把握する

瞬間英作文のやり方を簡潔に説明すると、日本語の文章内容を頭の中で英語に変換して発話するプロセスを繰り返すことです。しかし、何も考えず淡々と作業のように繰り返していても、スピーキング基礎力を習得できません。

トレーニング内の各ステップで意識するポイントや必要な事前準備など、正しいやり方を理解した上で瞬間英作文に取り組みましょう。

>>瞬間英作文トレーニングの正しいやり方はこちら

>>自分に合った瞬間英作文トレーニング教材の選び方はこちら

瞬間英作文に時間をかけすぎない

瞬間英作文の目的は、あくまでスピーキング力の土台スキルを養うこと。スピーキング基礎力がついたら、より実践的なスキルを鍛えるために実際に人と話しをする経験をとにかく積み続けてください

一人で取り組めるアウトプット学習と比べて、リアルな英会話を通じて体験できる緊張感や感情をのせたやり取りは、スピーキング実践力の習得にかかる学習時間を大幅に削減してくれます。

日々仕事で忙しい社会人におすすめしたいのが、オンライン英会話レッスンの活用です

従来の通勤型スクールとは異なり、早朝や深夜でもレッスン受講が可能で自宅から気軽に参加できます。さらに1レッスン200円台から受講可能なスクールも多いため、金銭的な余裕のない若手社員でも無理なく継続できるでしょう。

一方で、数多くのオンライン英会話スクールが運営されている中、どのスクールを選べば良いか分からない悩みもあると思います。以下記事で、自分に合ったオンライン英会話スクールの選び方とおすすめスクールを紹介しているので参考にしてください。

>>おすすめのオンライン英会話スクールと失敗しない選び方を知りたい人はこちら

まとめ

本記事では、瞬間英作文は効果がないと言われている理由と否定派に対する反論、トレーニングに取り組む前に持つべき心構えを紹介しました。

瞬間英作文に限らず、一つの学習方法に取り組むだけで全ての問題を解決できることはありません。現状の英語力や苦手分野を把握して学習目的を明確にした上で、自分に合った学習法を見極めることが重要です。

スピーキング力の土台作りが目的の人にとって、瞬間英作文トレーニングは非常に効果の高い学習法です。否定的な意見に惑わされずに、頑張って学習を続けてください。

>>仕事で使える実践的な英語力を体系的に習得できる学習ロードマップはこちら

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