なぜ英語が聞きとれない?元駐在員がリスニング力が伸びない理由と対処法を徹底解説

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  • 英語学習の中でも特にリスニングが苦手だ
  • さまざまなリスニング学習に取り組んでいるが成果に繋がらない

80点英語ブログ運営者のゆうです。

「英語を聞きとれない」は、多くの英語学習者が抱える最も深刻な悩みの一つ。しかし、英語を聞きとれない原因は人それぞれ異なるため、闇雲に巷のリスニング対策に取り組んでも期待した学習効果を上げられません。

本記事では、英語を聞きとれない5つ理由とそれぞれの対処法を紹介します。自分に当てはまる原因を把握して、効率的にリスニング力を強化してください。

英語が聞きとれない5つの理由と対処法

理由①語彙力が不足している

覚えている単語数が少ないと、そもそも英語を聞きとることはできません。言葉にすると当たり前の話かもしれませんが、実際に自分事として認識できていない人は意外と多いものです。

私も英語が聞きとれなかった頃に語彙力強化ではなく様々なリスニング教材に取り組んでいました。結局大した学習成果が挙げられず悩んでいましたが、試しに語彙力強化に注力して単語帳1冊をやり込んだところTOEICリスニングスコアが100点以上伸びました

「リスニング力が伸びない=リスニング学習が必須」と決めつけずに、まずは自分の語彙力が十分か確認してみましょう。

おすすめ対処法英単語学習に注力する

英語が聞きとれない原因が語彙力不足であれば、まずは単語を覚える作業に重点をおいてください。私の経験からも、単語帳1冊をしっかりやり切るだけで景色がガラリと変わることを保証します。

一方、英単語学習は退屈な暗記作業の繰り返しで、モチベーションの維持が容易ではありません。英語学習を始めたばかりの人が直面する最初の難関と言っても過言ではないでしょう。効率的に語彙力を鍛えるために、自分に合った英単語帳を使って効果的な暗記方法で取り組むことをおすすめします。

理由②英語の音のルールを理解していない

英語の音のルールを理解しないままカタカナ読みの感覚で英語を聞いても、実際に耳に入ってくる英語の音とのギャップが大きく英語を聞きとることはできません

ネイティブスピーカーは、一つひとつの英単語を区切って丁寧に発話しません。音と音をつなげて発音する「リエゾン」や音を脱落させる「リダクション」など、英語特有の音のリズムや強弱が存在します。

リエゾンの例

I want to play tennis. → アイワナプレイテニス

リダクションの例

I can’t play tennis. → アイキャンッ(ト)プレイテニス

英語の音を理解できるようになるためには、英語独自の音の特徴に慣れておくことをおすすめします。

おすすめ対処法|オーバーラッピングで英語の音の特徴を掴む

英語の音の特徴を掴むことに特化したおすすめの学習方法はオーバーラッピングです。

オーバーラッピングは、教材から流れる英語音源を聞きながら音源と同じタイミングで口を動かして発話するトレーニングです。ネイティブスピーカーの正しい英語の音を聞きながら、英語音源を真似て発声する自分の英語の音を同時に聞くことで、より正確に英語の音を再現できるようになります。

英語の音を正確に再現できるということは、英語の音の特徴を掴めているということ。複数の音源を使って繰り返しオーバーラッピングを行うことで、より効率的に英語の音に慣れるはずです。

>>オーバーラッピングの具体的なやり方はこちら

理由③英語の情報処理が遅い

英語を理解するうえで、自分のペースで情報処理ができるリーディングと違い、リスニングでは相手が話すペースに合わせて情報処理をする必要があります

英語を日本語の語順で返り読みをしながら理解しているうちは、相手の話すペースに情報処理が追いつかないため、いつまで経っても英語を聞きとれるようにはなりません。

日本語の語順で英語を理解するイメージ
  • 英文:I like to play tennis.
    • ① I → ② like to → ③ play tennis.
  • 日本語訳:私はテニスをするのが好きです。
    • ① I → ③ play tennis → ② like to

裏を返すと、英語の語順のまま文頭から通して内容を理解できるようになれば、情報処理スピードを飛躍的に上げることができるのです

英語の語順で英語を理解するイメージ
  • 英文:I like to play tennis.
    • ① I → ② like to → ③ play tennis.
  • 日本語訳:私は好きですテニスをするのが。
    • ① I → ② like to → ③ play tennis.

おすすめ対処法|シャドーイングで英語の情報処理能力を高める

聞きとった英語の意味をそのまま英語の語順で理解できる情報処理能力を身につけるには、シャドーイングという学習法がおすすめです。

シャドーイングでは、事前に音源スクリプトを読み込んで話しの内容だけでなく構文や文法表現まで正しく把握した上で、音源を聞きながらその後を追うように発声します。既に意味を理解している英語音源を使い、自分の口を動かして英語を発声しつつその意味をイメージすることで、英語の語順で意味を掴む感覚を効果的に身につけることできます

ただし、シャドーイングは正しいやり方で取り組まないと十分な学習効果を期待できないため注意してください。

理由④全ての英語を完璧に聞きとろうとしている

英語を聞き取れないと悩んでいる人の中には、話し相手の英語を一言一句もらさず正確に聞きとろうとして、話全体の流れを見失っているケースも散見されます。

私たちが日本語で会話をするとき、必ずしも相手の話を最初から最後まで完璧に聞きとっていません。聞き逃した箇所があっても前後の話の流れから内容を推測し補完することで、話し全体の概要を把握しています。

しかし、英会話になった途端に細部まで完璧に聞きとろうとしてしまいます。英会話だからと身構えず、普段の会話と変わらない気軽な気持ちで取り組んでみましょう

おすすめ対処法|多聴トレーニングで実践的なリスニング力を鍛える

本質的なリスニング力を鍛えるためには、シャドーイングのように内容を一言一句まで正確に理解する精聴トレーニングが高い効果を発揮します。一方で、多少聞き逃しても概要を捉えられるリスニング力の習得には多聴トレーニングがおすすめです。

多聴トレーニングでは、毎日さまざまな英語音源を使ってリスニング学習を行います。一つひとつの音源に時間をかけず限られたリスニング回数で内容を把握するプロセスを繰り返すことで、リスニング実践力を鍛えることができます。

理由⑤ネイティブ特有の言い回しを知らない

直訳しても話し手が意図する内容と一致しないネイティブ特有の言い回しの存在も、私たちが英語を聞きとれない原因の一つです。

例えば、以下の例文は欧米文化圏で浸透しているキリスト教の概念を知らなければ、初見で瞬時に意図を類推することは難しいでしょう。

ネイティブ特有の言い回しの例
  • 【英文】I will keep my fingers crossed for you.
  • 【直訳】私はあなたのために私の指を交差し続けます。
  • 【意図】あなたの成功をお祈りします(あなたのために十字架を作ります

私たち非英語圏の英語学習者がネイティブ特有の言い回しを瞬時に理解できるようになるには、フレーズや表現を一つひとつ地道に覚えるしかありません。

おすすめ対処法|英借文トレーニングでネイティブ表現の幅を広げる

純ジャパでも英語表現を使いこなせるようになるおすすめの英語学習方法が、英借文トレーニングです。

英借文トレーニングは、ネイティブが使っている英語表現を「借りて」オリジナルの英文を作成してアウトプット練習に活用する学習方法です。英語ネイティブが実際に使っている英語表現をスムーズに発話できるまで繰り返し音読して、実践でも自由自在に使いこなせるネイティブ表現のストックを増やしていきます。

>>英借文トレーニングの具体的なやり方はこちら

汎用性の高いネイティブ表現を効率的に学ぶ方法として、オンライン英会話スクールの活用も選択肢の一つです。ネイティブ講師に普段の話し方でのレッスン提供をお願いすれば、リアルな英会話の中から実際の会話で頻出のネイティブ表現を習得できます。

>オンライン英会話のメリット・デメリットはこちら

>>おすすめのオンライン英会話スクールと失敗しない選び方はこちら

まとめ

本記事では、英語が聞きとれない5つの理由とおすすめの対処法を紹介しました。

一言で英語が聞きとれないと言っても、その原因は人によって様々です。戦略もなく闇雲に英語を聞き続けるだけでは、いつまで経ってもリスニング力は上達しません。まずは自分がなぜ英語を聞きとれないのか、その原因を正しく把握するところから始めましょう。

>>仕事で使える実践的な英語力を体系的に習得できる学習ロードマップはこちら

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